8人が本棚に入れています
本棚に追加
「君は何者なの?なんで僕の事を知っているの?」
『わたしはキリ。あなたとの関係は友達よ』
「キリ……」
『そうよ。ほんとに忘れてるのね……ちょっとショッ……』
そう言ったあと、続けて何かをぼそぼそと呟いた。聞き取れなかったけど、なんて言ったんだろう。
『そんなことより、まだ知りたいことあるんでしょ?何でもいいから聞きなさい、答えられることは全部答えてあげるから!』
「うん」
なぜかはよくわからないけど怒ってる。僕何か悪いこと言ったかな?
まあいいや、聞けることは全部聞いておこう。
「君の知っていることを全部教えて!」
『そう言うと思ってたわ。少し長くなるかもしれないけどいいかしら?』
「ちょっと待って、明日香さん大丈夫かな……」
長くなると聞いて、急に思い出した。僕のこと探してるかなぁ。
『明日香さん?もしかして公園の前にいたあの人間?』
「うん。僕の飼い主なんだ」
そう言うとキリさんは、僕の方を少しつまらなさそうな顔で見てきた。
なんだろう?
やっぱり僕何かしたのかな?
『まあ、いいわ。心配ならみてきなさいよ』
「ううん。大丈夫だと思うからいい」
このまま明日香さんに会いに行くと、キリさんがどこかに行ってしまう気もするし……
それはそれで困る。
『そう。じゃあ、話すわよ』
そう言うと、キリさんは一息おいて僕の過去話を始めた。
最初のコメントを投稿しよう!