一年前の話 タイムとキリ

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1週間後。 『どういうことお父さん?』 『お前とは一緒に暮らせなくなったんだ……』 いきなりそんなことを言われても、タイムには何が何だかわからなかった。 昨日まではいつも通りの暮らしをしていたのに、なんでこんなことになっているのだろう? 『なんで!?なんでいきなりそんなこと言うの!?』 『いろいろあったんだよ……』 『いろいろ…?いろいろなんて言葉で僕を捨てるの?』 タイムがいろいろなんて言葉で納得するはずがない。タイムだけでなく他の子猫でもそうだろう。 『捨てるわけじゃない……少し離れて暮らすだけだ……』 『少しってどのくらい?1週間?それとも2週間?』 『わからない……』 『わからない…?そんなの勝手だよ!』 タイムは今にも泣き出しそうな声でそう叫んだ。それが聞こえたのか、キリが2匹の元に駆け寄ってきた。 しかし、深刻な話をしていることを察しって、声をかけられなくなったようだ。 『だからすまん……』 『もういい……お父さんなんて知らない……』 そのままタイムはとぼとぼと公園から出て行ってしまった。 『おじさん……』 『キリちゃんか……すまないね、見苦しいところを見せて……』 途中から話を聞いていたキリが、タイムの父親に話しかけた。 キリも父親がいなくなることに納得がいかないのだろう。
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