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そして次の日の17時。
宿でミュウの帰りを待っていた明日香たち。
朝起きたら帰ってきているだろうと思っていたが一向に帰ってくる気配がない。ずっと待っていたのだが、結局この時間まで帰ってこなかったのだ。
「ミュウ、帰ってこないね……」
「そうですわね……約束の時間まであと1時間ほどだといいますのに」
「もう話せるままで、俺たちの所に帰ってくるんじゃねぇの?」
心配していても腹は減るのだろう。
由美と悠太はお菓子を食べながらしゃべっている。
『せめて元の猫にだけは戻ってほしいよね』
『そうだな……そのあとで残るか帰るかを決めてもいい気がするんだけどな……』
この2匹も、ミュウが持ってきたお気に入りのお菓子を食べながら話している。
本当に心配しているのだろうか?
「もし帰ってこなかったら、俺たちだけ行って待ってもらえるように交渉しようぜ」
「それは駄目ですわ」
悠太が名案だと思った意見には、すぐに明日香が否定した。
なぜ反対されたのかわからない悠太は大声で反論する。
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