8人が本棚に入れています
本棚に追加
それから30分後。
「帰ってきませんでしたわね」
「どうするんだよ!やっぱり俺たちだけで行った方がいいんじゃないのか!?」
「それは駄目だと言ったではないですか!」
悠太のさっきと同じ提案に、明日香は大声で反論した。それだけはどうしても許さないようだ。
『どうする?やっぱりわたしたちが探しに行く?』
『やめとけって言いたいけど、この場合はしかたないかもしれないな。よし、行くか!』
「どうかしたの?」
トラが決めたと同時に窓の方から聞き覚えのある声が聞こえてきた。
それにはトラとクウだけでなく堀江3兄弟も振り返った。
『ミュウ!』
「やっと帰ってきたんですか……」
クウがミュウに抱きつきそうな勢いで喜んだ。
いつもクールな明日香も安心したようにそういった。
「帰ってきたってことは決めたのですわね?」
「うん」
「では、すぐに行きましょう!」
明日香は焦ったようにそう言った。
今すぐに行かないと間に合わないと思っているのだろう。そして、それには当然全員同意し、すぐにキリのもとに向かうことになった。
最初のコメントを投稿しよう!