アノネ…

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【直哉】 「ははは、  非通知なら拒否っとけ。  そのうちソイツも飽きて  やめちまうさ。」 【俊介】 「それがさぁ、  俺が出るまで何度も何度も  かかってくるんだ。  俺の着歴すげーことに  なってるよ、ホラ。」 携帯の着信履歴を表示して 直哉に見せてやった。 【直哉】 「うぅわぁ…香織ちゃんと  お前のおかん以外  全部非通知かよ。  気持ちわりー…」 携帯を覗き込んだ直哉は 警戒するように顔をしかめた。 俺も小さく頷きながら溜め息を つき、パタンと携帯を閉じる。 【俊介】 「必ず毎日かかってくるって  わけじゃねんだけど、  さすがにこう続いてると  気味悪くてケータイ恐怖症に  なりそう。」 【直哉】 「お前さ、この際思い切って  番号変えちゃえよ。  そうすりゃおさまんだろ?」 【俊介】 「うーん…やっぱそうするか。  くだらねぇイタ電のために  金なんかかけたくねぇけど  このままは嫌だしな。  じゃ、今から替えてくるわ。」 【直哉】 「そうか…って今から?!  午後の講義どうすんだよ?」 【俊介】 「さぼっちゃう❤  代弁とレポートよろしく❤  じゃっ!」 【直哉】 「おい、ちょっ…待てよ!  俺も頼もうと思ってたのに…」
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