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タイタロアとレイガディオン間の国境より、北西側。
広がる草原の上に、金色の怪鳥フォルレガートが降り立つ。
「危なかったな…………」
「うん、もうちょっとで砲弾の餌食だったね。ありがとう、フォルレガート」
緑の生い茂る地面にグレイとリエーリは、降り立つ。
何とかあの状況を潜り抜けれて、疲れた表情でグレイはため息吐いた。
リエーリも半笑いしながら一息つき、フォルレガートに礼を言う。
『よぉ、グレイ。楽しそうだったな』
「冗談じゃない、もう少しで死ぬトコだったよ。ハァ…………」
久々に膨大な殺気を感じたからか、ガデュウは上機嫌だった。
その様子にグレイは更にため息を吐く。
どうも彼は精神的にも肉体的にも苦労する傾向があるようだ。
すると、グレイの頭にビシッと何かが当たる。
「やーいやーい、化け物。こっちに来いよ」
幼い感じの声に、グレイは振り向く。
そこには、パチンコを持った13歳程の外見のゴーグル帽を被った少年がいた。
ダークグリーンの少しボサッとした髪にブカブカ気味の軍服。
その少年の胸には、剣と槍がクロスした紋章が繕われている。
「あの子、レイガディオンの兵士?」
そう言って、リエーリがその少年に近付こうとする。
しかし、それはグレイが彼女の肩を掴む事で静止させられた。
「待って、あの武器で攻撃を仕掛けてくる兵士は相場で決まってる。“アド・グラビデ”」
左手を少年の方に向け、聖術を唱える。
二人と少年のと間に広く、重力がかかる
途端に草原の数ヶ所に爆発が起きる。
他にも、何処からかペイント弾やら網やらが飛んで来たりした。
そして、ひとしきり罠が発動を終えると、少年は茫然とする。
「やっぱりトラップ専門の工作員だったか」
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