chapter 2 start

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「始まって……ない?」 勇夜が安堵を声に出す。 「説明会って8時からだったような……。」 諒成が疑問を口にした時。会場の各所に設置されたスピーカーからスタッフであろう女性の声が響いた。 『8時より説明会を予定しておりましたが、当社社長の到着が遅れておりますので、今しばらくお待ち下さい。』 その放送に呆然とする3人。 「和成さん…………。」 しばらくして諒成が呆れ気味に呟いた。 湧喜と勇夜も苦笑している。 ((時間が大丈夫じゃないのはあの人も同じだったのに、あの落ち着き様はないだろ……。)) 3人の心がシンクロした。 そして5分後。 和成はまだ到着していなかった。 『時間が迫ってきましたので、社長不在ですが説明会を始めたいと思います。』 スタッフも痺れを切らしたようだ。 そして説明会は始まった。 無駄な挨拶や演説は無く、説明会は言葉通り説明だけで進行していった。 内容は、〈アイオーン〉の事だった。
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