chapter 3 encounter

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「あっ、私も町を探そうと思ってたんだ。良かったら一緒に行かない?」 「………そうだな。旅は道連れって言うし。」 少し考え同意する。 かくして神楽が仲間に加わった。 「それじゃ決定!町へ行こ~!」 元気に言って駆け出す神楽。 しかし少し進んでピタリと止まって振り返り、一言。 「…………ところで、町ってどっち?」 「知らなかったのかよ。」 すかさず諒成がツッコむ。 「だってまだ始めたばっかりだし。そういう諒成は分かるの?」 しかし、相手もなかなかの強者。間髪入れずに言い返す。 だが諒成も負けてはいない。ここで切札を出す。 「お前、開始前の説明聞いてなかっただろ?腰にポーチあるだろ?それに地図が入ってる。」 「えぇ!?ホント!?」 本当にまったく聞いてなかったのか驚きながら腰のポーチをあさりいくつか小物を出していく。 だが、なかなか地図が出てこない。 やがて諦めたのか手を止め、困った顔で言う。 「地図っぽい物が見当たらないんだけど……。」 「だろうな。それだよ。そのボールみたいなの。」 (知ってたなら教えてくれればいいのに………。) 神楽がふくれっ面で睨んでくるが、諒成は軽く無視して地図だという小さなボールを手に取る。 そしてボールの表面にあったボタンを押し込んだ。 するとボールが浮き上がり、直径50㎝程で半透明の地球儀が出現した。 『お~!』 2人が声を揃えて感嘆する。 「うわ~。ホログラムだよ、ホログラム!ゲームの中とはいえ凄いね!」 「ああ、スゲェな!でもさ。剣と魔法の世界って感じのところでこんなハイテク出しちまうのはどうかと思わねぇ?」 「まあ、いいんじゃない?とりあえず目的地を決めなくちゃ!」 それかけた話を神楽が戻した。 「そうだな。」 諒成も少し冷静になる。
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