chapter 3 encounter

7/18
前へ
/332ページ
次へ
2人が歩き始めて30分程が経過した。 景色はどこまでも続く草原と、あまり高くない山々。歩き始めた時とほとんど変わっていないし、町も見えてこない。 2人は地図を見ながら進んでいた。 「全体の1/4は進んだな。順調、順調。」 諒成は着実に目的地に近付いていることを喜び、 「まだ3/4もあるの~?」 神楽は変わり映えしない景色と長い道のりにうんざりしていた。 「ん?」 唐突に諒成が空を見上げた。 「どうかした?」 神楽が諒成の仕草に気付き、同じように空を見上げた。 その目に飛込んできたのは、 「……鳥?」 「……鳥…だな。」 鳥だった。 だかサイズが半端ではない。遠く、空高くを飛んでいても大きいと判るのだ。間近に迫った時の大きさは推して知るべし、である。
/332ページ

最初のコメントを投稿しよう!

440人が本棚に入れています
本棚に追加