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2人が歩き始めて30分程が経過した。
景色はどこまでも続く草原と、あまり高くない山々。歩き始めた時とほとんど変わっていないし、町も見えてこない。
2人は地図を見ながら進んでいた。
「全体の1/4は進んだな。順調、順調。」
諒成は着実に目的地に近付いていることを喜び、
「まだ3/4もあるの~?」
神楽は変わり映えしない景色と長い道のりにうんざりしていた。
「ん?」
唐突に諒成が空を見上げた。
「どうかした?」
神楽が諒成の仕草に気付き、同じように空を見上げた。
その目に飛込んできたのは、
「……鳥?」
「……鳥…だな。」
鳥だった。
だかサイズが半端ではない。遠く、空高くを飛んでいても大きいと判るのだ。間近に迫った時の大きさは推して知るべし、である。
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