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着替えて朝食をとったグレンはユリアと一緒に、ここ、孤児院『マーテリア』の主人、マリアの元に向かった
「おはようございます!おばさま!」
「おはようございます」
主人の部屋の扉をあけると同時に、二人はあいさつをした
「あらおはようユリア、それとグレン」
少々小太りなおばさん、マリアが振り向き、あいさつを返した
「さっそくですが…」
「えぇ、わかってるわよ、早いものね」
「1……2年ですね」
グレンは4歳、ユリアは5歳の時からこの孤児院にいる
グレンは戦争で両親を亡くし、ユリアは捨て子だ
この孤児院では16歳の誕生日に一人前と認められ、自立しなくてはならない
グレンとユリアは誕生日が同じで年も同じ為、今日がその日だった
「それじゃユリアはこれ、グレンはこっちね」
「「ありがとうございます」」
声がハモッた。二人は道具袋をもらった。すでに中には何かがある
「それでは」
「いってきまーす♪」
「元気でね、またいつでも遊びにおいで」
そして二人は孤児院を出た
多少思い残しはあったが、お別れは昨日済ました…そんな清々しい朝だった
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