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辺りはすでに暗くなり始め、太陽の光の余韻など微塵もなかった。わずかに残ったオレンジ色の空もやがて黒に染まる。私はそれを見ているのが好きだった
まるで今の自分を見てるような感じがするから。
「なぁ。メアド交換せぇへん?」
私が空を見上げていると、シュンがそう話しかけてきた。
私は、空からシュンに視線を切り替える。シュンは慌てて顔をそむけた。
「や…別にやましい事なんか考えてへんよ。ただ…優子ともっとたくさん喋ってたらおもろいかな思てな…」
断る気など、さらさらなかった
むしろ嬉しい気持ちでいっぱいだった。
「ええよ。交換しよ」
シュンの表情が明るくなる。
「あ…ありがとう。」
この気持ちは…何なんだろう。
今まで感じた事もないこの思い
心臓がこそばゆーくなる感じ…
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