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「それでも、お断りさせていただきますにゃ。」
猫はそう答えた。
「条件が気に入らないのね?わかったわ、あなたの要望を何でも言って、叶える。絶対に叶えるから。」
そういう伊馬さんに対して猫は小さく首を振りながら、
「申し訳ないにゃ、契約上受け入れられないことになってるにゃ。」
と申し訳なさそうに言う。
そしてくるっと背中を向けて
「私もプロ、雇い主を裏切って信用を下げるなんてごめんにゃ」
と言い残して猫は教室を後にした。
床には大きな水溜まり・・・。猫め、だいぶ心が揺らいでいたな。
そんな猫を想像して、あたしはくすっと笑った。
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