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現在時刻は8時25分。30分の朝礼にはぎりぎり間に合った。
息をきらせながら席につくと
「あらあら、二堂さん。今日は遅いのですね。」
と高笑いしながら一人の女の子が近付いて来る。
ーまた、伊馬さんか・・ー
あたしはため息をついた。
彼女の名は伊馬華乃(いば,はなの)。容姿端麗で頭脳明晰、運動神経も抜群でしかも世界的な家電メーカーの鳳仙華グループの一人娘。
そんな「完璧人間」が嫌味を交えながら私に話してくるワケ・・・。
実は一度だけ勝っちゃったんです。スポーツテストの50m走で。
どうやらそれが悔しかったらしく勝手にライバル扱いされる様になって現在にいたるわけです。
とそうこうしてる間に始業を告げるベルが鳴った。
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