第二章 日常

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うさぎはこちらの様子を伺うだけで、ピクリとも動かない。 逃げもせず、近寄りもせず…なんかムカついてきた 「シン…あれは兎(う)です」 「う?」 相当アホ面で復唱したのだろう。青年はクスッと笑いもう一度言った。 「はい、あれは兎と呼ばれる者です。…呼べば来ると思いますよ?」 「いや…来てないから…」 今の状況で呼べば来るって…馬鹿にしてるのか? 「兎…こっちに…」 僕の様子を見兼ねたのか、青年が兎を呼んだ。
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