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家を出て少し歩くと、僕を待っていたかの様にフウが駆け寄って来た。
「シン!!!大丈夫なのか?怪我とか……そんなのないか?」
「怪我?いや…してないけど」
フウは僕の言う事も聞かずに、僕の身体を調べている。
ようやく気がすんだのか、ふぅーっと深い溜め息を吐きいつもの笑顔で僕に向き直った。
「何事もなくてよかったよ。俺が行くなって言ったのに、走って行っちゃうんだから」
……フウは、あそこの事を知っているのだろうか?
フウはヘラヘラと笑いながら僕の手を掴んだ。
「今度からは、絶対に行くなよ!約束だからな?」
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