第二章 日常

3/17
前へ
/93ページ
次へ
「まぁね。……そんなとこだよ」 椅子に腰を掛け、母の質問にそっけなく答える。 そう…その夢を見たくないから寝なかった…子供みたいな理由だが、本当に怖いのだ。 ─否、悲しいのだ… お父さんと呼んだ人物。自分には全く関係のない人だったが、夢の中ではその人と離れるのがすごく悲しい… 「あらあら、シンはもう小学6年生なのに…夢を怖がっているなんて、やっぱり子供なのね」 クスクスと馬鹿にしているのか、喜んでいるのか分らない笑い声を上げながら、シンと呼んだこの少年にご飯を盛ってくれた。 (ほっとけ…) ふて腐れながらも、ご飯を受け取り朝食にする。
/93ページ

最初のコメントを投稿しよう!

108人が本棚に入れています
本棚に追加