第7話・Another side

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 喉が痛い。  いつもそうだ。  吸いたくもない  煙草に  気付けば  手を伸ばして  一口吸って  後悔する。  その繰り返し。  その癖、  肝心な時に  煙草が切れる。  見送る煙の合間に  いつかの声が  聞こえた。 『まだそこにいた?』  そう。  まだ  ここにいて  同じこと  繰り返してるよ。 『変わらないね』  今更  変われないさ。  死ぬまでこうだ。 『でもまだ来ないで』  どうして? 『煙草の匂い、嫌いなの』  あらあら…。 『知ってる癖に』  …そうね。  そうだった。 『だから』            
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