第8話

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『私はね、そちらの方と一緒だよ』  そう言って老人は  教授を指した。 『そうかなとは思ったぞー』 『教授って、猫じゃないんですか?』 『まぁ、見た目はそうだー』  まあ、喋る猫は  教授しか  見たことはないが。 『先生は、守り神みたいな感じだったよね~?』 『そうだー。たまたま猫の姿をしているだけだぞー』 『じゃあそちらも…』  マナミは  老人の方を見た。 『申し遅れましたな。私は《草菱》(クサビシ)と申します。元は、稲の妖精みたいな物になります』 『ちなみに私は釜戸の妖精みたいな物だー』  稲?  釜戸?  …全く掴めない。  マナミに至っては  頭上の《?》が  具現化して  見えそうな程だ。            
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