第10話

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『酔月は、酒の妖精ですな』 『だから、酔いどれ、なのねぇ…』  マナミは  息が切れている。 『杯をなくした、と』 『はい』  ふぅむ、と  草菱は思案顔だ。 『いつなくしたのか、言っていましたか?』 『2、3日前らしいです。寄り合いに参加した次の日に、気がつくとなかったみたいで』 『なるほど』  草菱は  マナミの土産の  わらび餅を摘んだ。            
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