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引っ捕らえられた
風鱗は
教授の猫ハンドで
押さえ付けられている。
間近でみると
青と緑の色彩が
鮮やかな蝶だ。
『お前が《杯》と言った時点で、盗んだ事は明らかだろうが、愚か者ー』
先程までの
荒々しい姿とは
一転して
いつもの教授に
戻っている。
『雨が嫌で盗んだのかー』
『ソウ…』
『杯どこだー』
『キノ、シタ。ネドコニアル』
教授の指した
木の根本には
くぼみがあった。
その中に
小さな朱塗りの杯が
隠されていた。
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