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『あ、チカちゃん、おはよ~』
『おはようございます』
マナミは給湯室で
お湯を沸かしていた
ようだ。
『川口さん、大丈夫ですか~?』
『はい、お蔭様で』
川口と呼ばれた男は
サラリーマン風の
身なりだった。
『さっきこの近くで倒れてるのを見つけてね、ここに運んだのよー』
確かに川口は
顔色が良くない。
何か思い詰めている
雰囲気がある。
『眞浪さん、とおっしゃいましたよね』
『はいはい』
『そちらは…』
『あ、玉置です』
川口は
一度、躊躇うような
仕種を見せた。
『信じてもらえないかもしれませんが、聞いてほしい話があるんです』
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