第11話・2

7/18
前へ
/489ページ
次へ
            『はぁ…、は…ぁっ、』  息が上がって  まともに  口がきけない。  川口は呆然と  ホームに  へたり込んでいる。 『時計、外してきたのか…。それか、もしかして捨てたか…?』  マナミは  上がる息の中で  吐き捨てるように  言った。  川口は  抜け殻のようだ。  ただ、  虚ろな目から  涙を流していた。            
/489ページ

最初のコメントを投稿しよう!

636人が本棚に入れています
本棚に追加