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取りあえず
適当なスペースを作り
座ってみた。
『チカちゃんはいつから見えるようになったん?』
『…んんー』
はっきりとは
覚えていない。
幼い頃から
虚空を指差すような
子供だったらしい。
『5歳くらいの時に、死んだおじいちゃんが見えたんですよ。
僕はおじいちゃん子だったから嬉しくて、でも母親に言ったら変な顔されましたね』
『ほぅほぅ』
幼心にも
自分は
人とは違うのだと
感じた瞬間だった。
『眞浪さんは?』
『俺もね~よく覚えてないのよね~』
マナミは
首を掻きながら言う。
『んでも昔は嫌だったね。こんな力、いらねぇと思ってた』
判らなくもない。
例え無害だとしても
見えてしまうのは
キツイものがある。
『まぁ今でも欝陶しい時はあるんですけども~』
そう言うと
マナミは布団に
横たわった。
『少し、寝るかなぁ~。チカちゃんは?』
『ん、まぁ適当に』
『うん、チカちゃん適当だよね~本当にもぉ~参るわぁ~』
『…おやすみなさい』
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