第3話・2

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 濡れた服が  体に張り付いている。  雨はまた一段と  勢いを増していた。  大丈夫だと言い張る  マナミをつれて  僕らは  ファミレスに入った。 『自殺サイトみたいなモンだ』  コーヒーを一口飲み  マナミが口を開いた。 『死にたいヤツが集まって、どうやって死ぬか考えたらしい』  平日の昼前  ファミレスには  客はまだ  あまり入っていない。  店内には  有線放送が  かかっている。  僕らの話の内容とは  あまりに  掛け離れていた。 『あの記号は…』 『たぶんあの記号が、サイトのマークだったんだろうさ』  《≠》の記号のサイト            
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