*ユウside*

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………忘れ物? あたし達なんにも持って来てないハズ・・・ …んまぁいいか! それより戻ろ戻ろ。 あたしはまた歩き始めた。 …―そしてあたしの教室がある階に着くと、 市瀬くんがこの階をうろうろしていたのが見えた。 「どうしたの?」 あたしは市瀬くんに話掛けてみた。 『あっ、あの… 南側の校舎ってどこに あります?』 南側の校舎!? あの…ここは西側の校舎なんだけど……… もしかして市瀬くん、方向音痴? 「ここはね、 西側の校舎よ。 南側の校舎は…ここを真っ直ぐ 行ってその突き当たり に渡り廊下があるから そこを真っ直ぐ行けば 南側の校舎に行けるわよ」 『えっ、あ、はい。 っていうか、先輩 さっき俺のコト方向音痴 だと思いました?』 市瀬くんはニッコリ微笑んだ。
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