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いつの間にか私は眠っていた。
車窓から入ってくる、夏の風。
心地よい音楽…
隣には大好きな竜がいる。
私…なんて幸せなんだろう。
このまま、ずっと竜の側にいれたらなぁ。
「結菜…着いたよ。起きろよ~いい加減!」
「あっ…ごめん。寝ちゃった」
「降りる?」
「うん!」
私ここ好きなんだよなぁ~。
白くてサラサラの砂浜。
初めて竜と来たとき、水着姿見せるの恥ずかしかったっけ…
「あれからココは何にも変わらないな」
「相変わらず綺麗だよね」
「実はさぁ、今日は結菜に聞いてほしい話があって…」
「なに?大事な話?」
「まぁな。ちょっと目を閉じてて?」
「う…ん」
「俺は、一生結菜を大切にします。じいさんばあさんになっても手を繋いで歩きたい。絶対悲しい思いはさせない!だから…」
「私と結婚してください!竜のお嫁さんにしてください。お願いします」
え?うそ…
私…竜が言う前にプロポーズしちゃった。
「俺のお嫁さんになってください!」
「ハイ!」
「手出して…でっかいダイヤの買ってやるつもりが、ちっちゃくてごめんな?」
「ううん!カワイイよ。大切にするね」
ちっちゃいけど、夕陽に反射してキラキラ光るダイヤ。
私も感動で涙がキラキラ光る。
しばらく、夕陽が水平線に沈むまで二人寄り添って眺めていた。
今日この日を忘れない。
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