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「ありがとうございました~」
深々と礼をする店員を背に、大きな袋を片手に一つ持って建物の外に出た。
袋の中身はほとんどがフェニの服。かわいらしい服ばっかだったから、フェニはオレよりもセンスが良い。
「服も買ったし少し休憩しようか?」
荷物を持ちながら左手で支えて胸に抱き着いているフェニに聞く。フェニもどうやら疲れているみたいで、躊躇無く頷いた。
それを見てオレは自然豊かな公園に入り、周りを見渡す。
捜していたのはベンチ。すぐに見つかったし、面白い物も見つけた。
「すいませ~ん。えぇと……フェニは何味が良い?」
見つけたのはソフトクリームを売っているお店。
バニラ、チョコと言った聞いたことある物から、クラムやコームと言った聞いたこと無い味も多々あった。
「フェニはバニラ? じゃあバニラ二つ下さい」
バニラが一番美味しそうだったから、バニラと言ったフェニと同じのを買う事にする。
店員さんは元気良く返事をしてくれて、バニラ味のソフトクリームを二つ手渡してきた。
「支払い……フェニ、とりあえず二つ持っていて」
フェニを地面に下ろし小さな手に二つのソフトクリームを握らせる。
金……支払い適当に金貨しか使ってないんだよな。お釣りあったけど未だに金銭感覚わからないし……
でも金貨はまだまだあるので、金貨を一枚置いてからフェニと一緒にベンチに向かった。
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