休み

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「ん~……名前はシン・ローディアンで……ランクSSSか」 「えぇっ!! やっぱりこの人ランクSSSなんですか!?」 ギルドカードに書かれた名前とランクを読み上げると、女は馬乗りになりながらカードに顔を近づけた。 「いくらなんでも弱すぎるし礼儀悪いし……多分盗んだか拾ったかのどっちかだと思うよ」 礼儀――良く考えたらオレも物凄く悪いな。 とりあえずロウスの所に行ってこのカードについて細かく聞こう。 「『ケア』さて……とりあえずどいて」 流石に殴りっぱなしじゃ悪いから、水属性の回復魔法を男にかけた。 回復したのを見て安心したのか女は、渋々オレから降りてオレは立ち上がり小さく手招きして店員を呼ぶ。 こっそりと隙間から見ていた店員は、小さく身体を震わせてから近寄ってきた。 「店員さん、店壊してすいません。とりあえず……これはお菓子の代金と、店の修理代です」 横目で意識無く倒れる男を見ている店員に、金が入った袋を手渡しながらお菓子で溢れるカゴを指差す。 一瞬戸惑ったが、それもすぐに治りカゴを持って店員はレジに駆け出していった。
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