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身体が浮かび薄い光に包まれる感覚がオレを襲った。
気がつけば、目の前の光景は変わっていた。森の中って事は変わってないが、オレの前には大きな城が木に包まれながら雄大に座っている。
さっきまで森の中にいたのに…違うところに飛べるってこれも魔法かな?
「ここがオレの――家みたいなもんかな? とりあえず行くぞ」
ロウスはそう言って、オレの手を引きながら城に向かって歩きだした。
あの城がロウスの家? じゃあこのロウスって意外と金持ち?
「……痛い痛い痛い!!」
よほど高いところなのだろう。城のてっぺんに雲がかかっている。
それを見上げているオレに痺れを切らしたのか? ロウスは力付くでオレを引っ張り出し、指と腕を痛みが襲った。
――どうやら聞く耳持ってないみたい。オレの悲痛の叫びを無視して、ロウスはオレを城の中へと連れていった。
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