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「あぁ、そういえばそうか……ここは魔境の一つ、炎の森だ」
黒いローブの男はなにか納得しなように頷きながら、紙皿にある肉を箸で挟み自分の口に運ぶ。
……オレにあげるって言ってたやつだよね。確かに受け取ってなかったけど、食べながら話さないでよ。
そんな事より……炎の森かぁ。木が燃えているのだけでも異常だよな、燃えてるのに燃えてないし……
異常気象? まず魔境って言葉絶対に無いし……異世界とか?
「……んな訳無いか。それじゃおやすみ……」
「ここは現実だぞーお前はさっきから、現実逃避がひど過ぎ」
地面を割り地中から出て来ている木の根っこに持たれかかり、目をつぶり眠ろうとしたら頭を小突かれた。
もちろん燃えてない木に持たれかかった。燃えているのは、森の奥だけ。
「……痛い。やっぱ現実かぁ……ふぅ、ここは何処?」
楽しいところとは言えない今の仕事場だけど……オレは何処に来たんだろ。
「魔法王国ジルフィスト。お前が今いる国の名前だ。お前の名前は?」
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