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いつもと変わらぬ朝。
教室へと入るとそこにはなぜかあたしの机も椅子もなかった。
友達に聞いても誰も何も答えてくれない。
あたしはこの教室で何が起こっているのか理解ができなかった。
あたしは空き教室から机と椅子を運びこみ席についた。
しかし次の日もそこにはあたしの席はなくあたしと関わろうとするものはなかった。
ロッカーにしまったものもなくなり燃えかすだけが風に舞っていた。
ものを投げつけられ
罵声が飛び交う。
意味もなく暴力を振るわれ、意味もなく土下座させられ、意味もなく謝らされた。
あたしはどうしてこんな事をされているのかわからなかった。
ある日あたしは勇気を出して聞いた。
「どうして?」
すると中心にいた男子が言った。
「存在がむかつくんだよ。俺の事ばかにしやがって」
あたしにはなんのことだかわからなかった。
しかしもうあたしの言葉を聞き入れる者はいなかった。
いじめは続いた。
存在がむかつくって何?
あたしはここにいちゃいけないの?
生きてちゃいけないの?
あたしは自分にたくさんの疑問を投げ掛けた。
あたしは負けたくなかった。
つらかった。
死にたかった。
でも負けたくなかった。
誰にも相談せず、我慢した。耐えた。
明日こそは。
明日こそは。
前みたいにみんなが話してくれるかも。
そう信じていた。
しかしそんな期待も現実になることなんかなかった。
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