始まり

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「おい!前田が来るぞ!」 「げーマジかよ。」 「もう来なくていいのに。」 残酷な言葉が私の心を切り付けていく。 なんで?私にだって心がある。 どうしてそんなこと言うの? 「あいつキモくね?」 ドアの向こうで誰かが言う。 男の子の声だ。 「キモーイ!!しかもウザイしね。」 今度は女の子の高い声。 私がドアの向こうにいるのを知ってるかのように彼等の声はどんどん大きくなってく。 『あはははは!!』 皆が私の事で笑っているように聞こえた。 苦しい。 辛い。 どうして私だけ? 誰か教えてよ。 私がキモいから? ウザイから? 気付けば教室のドアの前で私は泣いていた。
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