整形

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「触っていいよ。」 そう言われたので私は二つとも触ってみた。 「どう?右側にあるほうが左より少し触り心地が 固い気がしない?」 まあ、確かに。 「右側の方が衝撃には強いんだ。左は形はいいけど右のよりは衝撃には弱い。 どっちがいいかな?」 当然私の中で答えは決まっていた。 「形のキレイな方で。」 多少の耐久性など気にしてられない! 私はキレイになるんだから! 「フフッ、分かったよ。 じゃあ、手術の日取りを決めようか。 僕としては手術はいっぺんにやった方が楽だと思うよ。 手術をすると暫くは顔の腫れがかなり目立つ。 それに、胸もやるとしたら普通の生活に戻るのにが1ヶ月はいるよ。 だからやるとしたら一度に全てやった方がいい。 どうする?」 成る程。そんなにかかるのか。 大学生になればそんなに最初は休めない。 やるなら大学に入る前の今しかない。 「やって下さい!全て一度に!お願いします先生!」 腹はくくったぜ! その手で私をキレイにしてよ先生。 「分かった。全てをやるとしたら目で35万、鼻で50万、胸で150万位になるよ。 もちろん手術の仕方なんかによって値段は変わるけど、大丈夫?」 「大丈夫です!!先生お願いします!私早くキレイになりたいんです! お金は払えますからお願いします!」 必死だった。正直値段なんてどうだってよかった。 早く早く変わりたい! 「分かったよ。早くしてほしいんだね? でも君は一度にやるから少し時間が掛かる。 んーーあ、あさっては午後からちょうど空いてるみたいだ。」 医者がスケジュール帳みたいなのを見ながらブツブツ言ってる間、私は直ぐ出来ないんじゃないかって内心ヒヤヒヤしていた。 「ほんとですか!?」 やった!! 「うん。運がいいね。 明後日の午後1時でいいかい?」 「はい!!ありがとうございます先生!!」 私は嬉しくて跳びはねそうだった。 「じゃあここにサインを。」 そう言われ私はサラサラと自分の名前を書きハンコを押した。 私の気持ちは今にも天に昇りそうなくらい浮かれていた。
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