会いに来た

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雲一つない蒼天の下を一人の人間と、二匹の狼が歩いていました。 二匹の狼の一方は、炎の如く朱い毛に、すべてを飲み込む闇のような瞳を持っていて、もう一方は氷の如く碧い毛に、同じくすべてを飲み込む闇のような瞳を持っていました。 人間の方は至って普通の格好をして髪は赤茶色で瞳は銀色をした少年でした。腰には長い細身の刀を差し、手には杖のような槍が握られていました。杖を握っている右手には布が巻かれておりその上から数珠のようなものも巻き付けていました。
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