第2章~ユメノツヅキ~

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授業中、隠れて携帯をいじって、ただなんとなく電話帳を見ていた。 その時、ある名前のところで目が止まった。 【西坂繭】だ。 俺のもう一人の幼なじみだが、別々の高校に通うようになり、高校生になってからはほとんど連絡をとっていなかったのだ。 繭は知ってるんだろうか…葵が帰ってきたことを…。 放課後になり、繭に電話してみることにした。 「もしもし、ユウくん?」 「そうだよ」 「うわぁ、久しぶりだねぇ。元気してた?」 「元気元気」 「いきなりどうしたの?今まで連絡くれなかったくせに、急に電話してくるなんて」 「え?あぁ、繭は知ってるのか?」 「え?なにを?」 「葵が帰ってきたこと」 「え?!葵が?」 「あぁ、ついこの間うちの学校に転校してきてさ。その分じゃ、知らなかったみたいだな」 「えーっ!!そうなんだぁ。じゃあ、感動の再会とかしちゃったんだ?」 「え、いや…」 「何かあったの?」 「いや、ちょっと長い話になりそうだから、これから会えないか?」 「うん、いいよ」 琥珀亭とという喫茶店で待ち合わせすることになった。 俺は一人、コーラを飲みながら繭を待っていた。 カランという音がして、入口の方を見ると繭が入ってきた。 繭は店の中を見渡して、俺をみつけた。 「ユウくん!久しぶり」 「おう、久しぶりだな。約一年ぶりくらいか?」 「あ~、だいたいそんなもんだね」 「あ、すいませ~ん。注文いいですか?」 店員がやってくる。 「えっと、アップルジュースひとつ」 飲み物を注文すると、すぐさま本題の話に入ろうとした。
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