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そんな事を考えていると、ゴンドラは頂上に差し掛かっていて。
窓から見える景色は、とても幻想的で、素敵だった。
人も建物も、小さく見える。
それだけで、地上からかなりの高さにいることが分かる。
「綺麗だな・・・」
「ほんとにね・・・」
沈みかけの夕日に照らされた、隼人君の顔。
私の心が、トクンとなった気がした。
ゴンドラは徐々に地上へ降りていく。
ふと私は、何だか名残惜しさを感じた。
このまま、もうしばらく二人でいたい、何故だかそう思って。
もう一度、隼人君を見る。
そして、ようやく気がついた。
―いつの間にか、隼人君の事を好きになってたー
この間から感じていた、この心の高鳴りは、恋だった事を知った瞬間だった。
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