1人が本棚に入れています
本棚に追加
「美沙、どうしたの?」
「え、何が?」
「いや、何か考え込んでるみたいだったから・・・」
さすがは長年の付き合いだけはある。
こういうことはほんとにすぐ気がつく姫。
でも、これは、姫にとってはきっと些細な事だろう。
だから、別に言う必要なんてないと思った。
「何でもないよ。気にしないで」
「だったらいいけど・・・」
あの夢を見るようになって、だんだんと昔の記憶がはっきりしてきた。
けれど、それはまだ完全ではなくて。
一緒に遊んでいた男の子の姿は今だはっきりしなくて。
どうにかして知る方法はないかと思ったけれど、当時の事が分かるような物は何もない。
だからこそ、中々思い出せずにいた。
最初のコメントを投稿しよう!