ChapterⅧ

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「授業中だからって寝てちゃいけねぇなんて決まりがあんのか?」 「い、いや。そんな決まりはな 「だったら!!」 は、はいっ!!」 確かにキースの言う通り、授業中に寝ていたらいけないなんて校則はない。 それは生徒達が授業を受けるためのマナーを弁えていることを前提にしているため、書いていないのではなく、書く必要がないと思ってわざわざ書かなかったのだ。 だが、天上天下唯我独尊を貫くキースにはマナーなど関係ない。 「寝ているぐらいでぎゃあぎゃあ喚くんじゃねぇ!!…………ったく、小物くせぇ面しやがって、こっちは疲れてんだよ」 理不尽。誠に理不尽である。 授業に集中していない生徒を叱るという教師として至極真っ当で当たり前なことをしようとしただけでこの仕打ち。 『混沌の闇』の二つ名を持つ要注意問題児生徒、キース・エルンストは今日も理不尽であった。
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