ChapterⅩⅨ

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「クククッ。てめぇの負けだよ、ロジャー」 「何?」 突然の敗北宣言に怪訝そうな顔をするロジャーを無視し、蓮はさらに楽しそうに笑う。 先程考えた通り、あの大剣によって札を使用した攻撃は全て防がれ、徒手空拳の近接戦は圧倒的な技量の差で蓮の不利。 確かに蓮の身体能力はそれだけで一つの武器となるほど高い。しかし、逆に戦闘経験や技量の無さから攻撃は全て単調なモノしかない。 故に、戦闘経験が豊富な者や技量の高い者からしてみれば、蓮との普通の近接戦は余り恐れることはないのだ。 今まで蓮がまがりなりにも近接戦を行えたのは、札というトリッキーな要素があったからに過ぎない。 「要は当てさえすりゃあ良いんだろ?」 もはやロジャーの手札は全部切られている。 仮に、ロジャーの相手が蓮ではなく普通の魔法使いだったのなら、ロジャー自身の元々の実力と魔法封じの大剣という対魔法使いにおいて絶対的な武器があるから良い。
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