小さな命と僕

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『だって…雅、急に来るからじゃん…化粧とかしてなかったし…』 そう言って紗季は俯いた顔をあげようとしない。 『お前…遅いと思ったら化粧してたわけ?』 そんな素っぴんに自信ないわけ?俺なんか常に素っぴんで勝負してるっていうのに… その化粧の下に、どんな魔物が住んでんだよ? 『別にいいじゃん!てか、何の用?』 紗季は少し怒りながら言う。 『何の用もクソもねぇよ。ほら金』 俺は、昨日数えて入れてあった数枚の札を財布から取り出して裸のまま紗季に渡した。 『…………………。』 それを無言で受けとる紗季 礼ぐらい言えねぇのかよ…人がどんだけバイトして稼いだ金だと思ってんだ… とムカついたけど 中絶の金貰うのに、礼も何もないかと思い直した。 .
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