小さな命と僕

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『俺のどこが好きなわけ?』 お前、昨日俺に最低って言ったじゃねぇか。 『…顔とか凄いかっこいいし、背も高いし、服装とかもお洒落だから…』 何それ…全部見た目じゃん? とか思いながら 『そりゃどうも…』 と、棒読みに近い喋り方をした。 『本当だよ…本当に好きなんだよ!』 段々と俺を抱き締めている紗季の腕の力が強くなる… 『だから何だっつうんだよ?』 くっつくなよ…暑いのに… ほら、お前ん家のお隣のおばさんが窓の隙間から見てるしな 俺はそのおばさんを睨んでいると… 『…っ…赤ちゃん生みたいよ!』 …………………!!? とんでもない事を又こいつはっ… 怒鳴り付けたい気持ちを俺は必死に抑えながら 『お前、昨日俺に死ねばいいのにっつたよな?』 紗季の腕を引っ張って、無理矢理俺からひきがした。 .
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