2868人が本棚に入れています
本棚に追加
「あぁ、今日はもう終わったよ」
皐月の方へ視線を向けながら、頼斗はそう答えた。
「そうですか……天無君、頼斗はどうですか?」
皐月は未だに落ち込み気味の天無にそう尋ねた。
「戦闘に関してはもう俺と互角ッス……俺っていったい……」
それだけ答えるとまた天無は落ち込みモードに入ってしまった。
「そうですか、では頼斗君には今から初の任務に向かってもらいます」
「え?」
頼斗が間抜けな声をあげる。それはそうだろう、今まで一度も任務には行ったことが無いのだ。理由は頼斗自身もわかっている。力不足、足手まとい。ということだった。はっきり言われたわけではなかったが、頼斗はそれを理解しており、天無たちが任務に行っている間も特訓をしていた。
「いいのか?任務に行って?」
「はい、天無君と互角なら、今ミラージュで二番目に強いってことですからね。問題ありません」
「は!?今何て言った!?俺がミラージュで二番目に強い!?」
いきなりこのSSクラスの魔物と互角以上の戦いを行っている戦闘部隊、ミラージュの中で二番目に強いと言われ、頼斗は驚きを隠せないでいる。
最初のコメントを投稿しよう!