第三章 任務

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「でもそれってかなり危険なんじゃないのか?見た目が同じなら普通の学生や、陽炎の隊員はわからないんじゃないか?」 「いえ、それは問題ありません」 頼斗がその理由を尋ねる前に、皐月が理由を話始めた。 「見た目は確かに最下級の魔物と変わりませんが、SSクラスになると、人間ほどでないにしろ知能を持つんです。そしてその中でも強い意識は縄張り意識とプライドです。彼(SSクラス)らは最下級の魔物が蔓延っている場所に行くことを、プライドが許さないんです。永らく調査を行ってきたので間違いないと思います。調査の結果を受けて、ミラージュの本部をこの地に移したくらいですから」 それを聞いて頼斗はなるほど、と納得した。今まで知能がある魔物と戦ったことがある。例えばまだ入学したてのころに戦ったヴァンパイアなどだ。ヴァンパイアは人間をかなり蔑んでいた記憶がある。Aクラスであれだ。SSクラスなら同族ですらその対象だろう。 「頼斗君、これを」 頼斗が考えをまとめていると、皐月から1つのバッチを手渡された。
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