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今から数えれば三年前の夏になります。
私はその時高校一年生でした。
教師達が「まぁ、今日から始めて1日1ページやればなんとか終わる量だから」と、7月1日に公言して憚らない量の宿題から少し目をそらし、私はパソコンに向かっていました。
台本を書くためです。
私は演劇部に所属しており、そこで優しい先輩と気の合う同学年の仲間と共に、楽しく部活動に励んでいました。
うちの演劇部は毎年、秋の大会には夏休みから準備に取りかかります。
演劇の準備の一番最初は、台本を決める事です。台本が決まり、役が決まり、稽古が始まり、稽古を見ながらスタッフは音響や照明を決め、そして本番。これが大まかな流れです。
したがって演劇部員には夏休みの宿題がもう一つ増えます。
それは、8月1日の部活の日までに、台本を書いてくる事。
全部とは言わないから、ある程度のあらすじと、中身10ページ。
自分の文字の汚さには自信があった私は、だからパソコンに向かっていたのでした。
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