始まりが君だった

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「怖がらなくても大丈夫だよ。私は君に危害を加えない。約束するよ。」 レイの真正面まで近付くと少女は諭すように言った。 「お前…名前は?」 「レナ=クラウンだよ。君は?」 「俺は、レイ=キリリク。」 「そう。じゃあレイちゃんね!」 「はぁ!?女みたいじゃん!もう少しまともなあだ名にしろよ!」 「やだやだ!レイちゃんがいいよ!かわいいねぇ~。」 どうみても年下な少女に頭を撫でられる構図は何とも情けない。 「やめろよ!チビのくせに。」 「でも、レイちゃんより年上だもん!」 「はぁ~?お前いくつ?」 「22。」 「嘘だろ。」 「嘘じゃないもん!」 「つか、アレなに?」 レナの言葉を無視して質問した。 「何が~?」 「アレだよ!アレ!」 レイは先程まで魅入っていた球状の不可解な物体を指差した。 レナはレイの指差した方向を見遣ると溜息をつきながら答えた。 「魂だよ。」
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