始まりが君だった

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「ありえねぇ…。結構深い傷だったのに。」 「すごい?」 「本当にお前が癒したのか?」 レイの問いにレナはコクリと頷いた。 「そういえば此処に来た時から痛みはなくなってたな。」 「どうする?私を連れてく?連れていかない?」 (コイツがいればこの森を抜けられるかもしれない。) 「足手まといになったら置いてくからな。」 「やったね!ありがと!レイちゃん!」 レイの言葉に嬉しそうにぴょんぴょんと跳びはねた。そんな姿を見て妹のイアラを重ね、フッと微笑む。 (まぁ、いっか。) そうして、二人の旅は始まった。 そう。哀れで滑稽な物語が。
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