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「そんなにブサイクなのか?」
「うん。そんなとこ。」
ヘラヘラと笑いながらレナは言う。
(もしかして顔に傷痕とかあるから隠してるとか?だったら悪いことしたな…。)
「ごめん。探るような真似して…。」
誰にだって知られたくないことや過去がある。
それは、レイやそしてレナにも言えた事であった。
しゅんとうなだれて小さくなっているレイをレナは後ろから優しく包み込んだ。
「別に怒ってないよ?知らんぷりされるより知りたいって思ってくれる方がうれしいよ!流石にこの顔はレイちゃんには見せられないけどさ!」
「レナ…。」
(温かい…日だまりみたいだ…。純粋で無垢で汚れを知らない。)
「レナ…。」
「なぁに?」
「俺は知りたい。レナのこと。レナの力のこと。」
「…。」
レイがそう言うとレナは押し黙ってしまった。
気まずい雰囲気が辺りを包み込む。
「レナの癒しの力はこの世に存在しない代物だ。何故その力が使える?」
「…今は知らない方がいいよ。今は教えてあげられない。」
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