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「汚いよ。レイちゃんのこのTシャツの方が綺麗…。」
「…それやるよ。」
「え?」
「そのTシャツやる。」
「いい。」
「なんで?」
「汚れちゃうから。」
「…。」
しばらくの沈黙の後、この場の雰囲気に耐え切れなくなったのだろうかレナは寝室に入っていった。
(様子がおかしかったな…。どうしたんだろ…。俺は汚いなんて思ってないのに。)
レイはすっかり眠れなくなってしまい部屋を出た。
(自販機で酒でも買うか。)
一階に置かれている自販機を思い出し、階段を下りていった。
「今度はこの村かい…。」
「ああ、そうみたいだぜ?だからこの村の女達に伝えといてくれよ。」
カウンターでなにやら宿主とレナぐらいの年頃の少年が話している。
あまり興味を示さず自販機が置かれているロビーに向かおうと足を進めた。
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