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「わかったよ…。帝都の研究員がねぇ…。」
宿主の言葉にレイはピタリと足を止めた。
“帝都の研究員”という言葉に…。
「研究員の狙いは若い女だ。気をつけてくれよ。3日後にまた来るから!」
少年が宿から出ようとする。
レイは思わず少年の腕を掴んでいた。
「あ…えっと。」
「なんだよ。何か用か?」
「あのさ…。」
レイは何かを言いかけたが俯き口ごもる。
その様子に少年は大きく溜息をついた。
「用がないならもう行くから。」
「待て!待ってくれ…。」
「なら早く話せよ。」
面倒臭そうに目を細める少年。
「此処じゃちょっと…部屋に案内するよ。」
「チッめんどくせぇ。」
少年は舌打ちをしながらその言葉に従う。
「わりぃな。」
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