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「で、話しってなんだよ?」
部屋に招き入れた後、少年はドカッとソファーに座った。
態度がでかい奴だなぁとボソッと呟くと軽く睨まれた。
「帝都の研究員がこの村に来るんだと言ったよな?」
「ああ、さっきの話し聞いてたのかよ。悪趣味だな、オヤジ。」
「オヤジじゃねぇよ!!!!まだ21だ!」
「充分オヤジだろーが。」
「だーかーらー…もういい。もういいよ、オヤジで…。」
うじうじと人差し指でのの字を書くレイを不審な目で見ている少年。
少年は、大きく溜息をつきガキだなと呟いた。
「本題に入ろうよ、オヤジ。僕はそんなに暇人じゃないんだ。」
「ああ…ごめん。お前は帝都の研究員が此処に来ると話していた。何の為に来るのか知っているのか?」
「そりゃ知ってるよ。僕はこれでも組織の一員さ。」
「組織?」
「帝都の人間に反感を持った者が集まった組織、ヤチシュ。聞いた事ない?」
「ない…な。」
「それもそうか。裏組織だし。」
「子供のお前も裏の人間か…。」
「馬鹿にするな。僕はもう14だ!立派な大人なんだ!」
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